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不気味な草

 庭の除草をしていたら、不気味な草が固まっていたので、抜かずに調べたところサトイモ科ハンゲ属のカラスビシャク(Pinellia ternata)という奇妙な多年草でした。

 

 

佛炎苞(ぶつえんほう)という包みの中から種子・雌花が顔を出しています。

これは同じサトイモ科のミズバショウ、ザゼンソウと同じ仕組みの器官だそうです。

 

 

下に雌花または種子、上部には雄花があり、そこからひげのような長いものが伸びています。これは植物というより昆虫か未知の生命体という感じがして気味が悪い。繁殖はこの種子のほか花茎の途中や葉の基部にできる栄養繁殖器官(むかご、,珠芽)や切れた根でも増えるので厄介者だそうです。さてどうしようか。

 

三出複葉の付け根や花茎とその途中に出来るむかご

 

なお、植物名の頭にカラス、キツネ、イヌがついているものがありますが、その動物の種類とは関係がなく、あまりよい意味ではないことが多い様です。本種も「カラスの柄杓(ひしゃく)」の意で、水瓶から水をすくう柄杓は水道・蛇口の普及でほとんど見かけなくなりました。

| 開花・園芸情報 | comments(0) | - | pookmark |
試験植栽

 寒さの厳しい冬を乗り切る(越冬する)ためには、自社苗畑・敷地にて試験してから世に出す(販売する)ことが義務と考え、ここで5年間以上様子を見てから量産してきました。当社苗畑の最低気温は帯広より厳しいので、道東・道北の一部を除き安心して使っていただいています。それでも失敗したことがあり、なかなか生き物の取り扱いは難しいですね。お陰さまで、厳寒地でのノウハウは実践でも学びながら、いろいろと習得してきたと思っています。

 

 そのひとつに当社が力を注いできたエリカ(ヒース)とカルーナ(ヘザー)ですが、今年も当園では春一番の花木として無事開花しています。しかしついに日の目を見なかった種類があるのです。それは夏の暑さに弱い、少雪の冬は寒さと風で傷む、湿雪の多いところでは蒸れるので、気候的には極めて適応範囲の狭い品種X君。他にはない特異な性質がありますが、とても世に出せず、苗畑でひっそりと生きながらえています。

 

本州以南の暖地は勿論、北海道の気候でも健全に育たない気難し屋のX君

 

 昨今の花木・バラは十分な耐寒試験をせず、ハーディネスゾーン・ナンバーだけで判断して失敗する事例が増えています。スコッチウイスキーのように、自社で10年以上熟成したものを世に出せるといいのですが・・・

 

| 樹木よもやま話 | comments(0) | - | pookmark |
何よりの結果ですが・・・

 今年の冬は雪が少なく、該当する地域では耐寒性の乏しい樹木、特にバラは被害が大きいとの話がでています。それを防ぐための囲いについて、これまで最善とされていた囲い方法(1)に執着していたことが、解決を難しくしてきたと思います。すでにご承知とは思いますが、2年ほど前にあるグラフを公開したところ、これを察知した園芸指導家K氏が、某バラ園でそれまで例外なく行っていた囲い方法(1)を今回は弱そうな種類に限って囲い方法(2)に変更したのが見て取れます。

 

囲い上部を密閉した冬囲い(写真上)と囲い上部を開放した従来の冬囲い(写真下)

 

外気温との差がほとんど期待できない冬囲い(2017年3月)

 

 グラフは温度測定により囲いをほぼ密閉することで得られたデータで、外気温と囲い内部の温度(以降、内部温度と略します)との差が予想以上に大きいことがわかりました。耐寒性の乏しい植物では「密閉すること」が最低条件となります。なおデータのばらつきの大部分は測定誤差ではなく、温度以外の因子(ファクター)があること示しています。

 

  

通気性重視の従来型囲い(1)

内部温度をできるだけ高く維持する囲い(2)

 

 囲い(1)の方法では通気性がよすぎて内部温度が思うように維持できません。住宅の屋根・天井に大きな穴があいているのと同じで、寒さに弱い住人には最悪の居住空間です。と言えばわかりやすいですね。これに気づかず小手先の手法では効果が上がらないどころか逆効果になった可能性があります。

 

 なお、積雪の多い地域で少雪厳寒の際に賢明なガーデナーさんが冬囲いまわりに「雪寄せ」「雪かけ」しています。囲い外部を断熱効果の高い雪で覆うことはより効果的なので、このバラ園でも実施したようです。結果よければすべて良し?ともいえますが、積雪の少ない厳寒地ではそうもいきません。どうするか現在検討を重ねているところです。

 

| 冬囲いを科学する | comments(0) | - | pookmark |
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