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何よりの結果ですが・・・

 今年の冬は雪が少なく、該当する地域では耐寒性の乏しい樹木、特にバラは被害が大きいとの話がでています。それを防ぐための囲いについて、これまで最善とされていた囲い方法(1)に執着していたことが、解決を難しくしてきたと思います。すでにご承知とは思いますが、2年ほど前にあるグラフを公開したところ、これを察知した園芸指導家K氏が、某バラ園でそれまで例外なく行っていた囲い方法(1)を今回は弱そうな種類に限って囲い方法(2)に変更したのが見て取れます。

 

囲い上部を密閉した冬囲い(写真上)と囲い上部を開放した従来の冬囲い(写真下)

 

外気温との差がほとんど期待できない冬囲い(2017年3月)

 

 グラフは温度測定により囲いをほぼ密閉することで得られたデータで、外気温と囲い内部の温度(以降、内部温度と略します)との差が予想以上に大きいことがわかりました。耐寒性の乏しい植物では「密閉すること」が最低条件となります。なおデータのばらつきの大部分は測定誤差ではなく、温度以外の因子(ファクター)があること示しています。

 

  

通気性重視の従来型囲い(1)

内部温度をできるだけ高く維持する囲い(2)

 

 囲い(1)の方法では通気性がよすぎて内部温度が思うように維持できません。住宅の屋根・天井に大きな穴があいているのと同じで、寒さに弱い住人には最悪の居住空間です。と言えばわかりやすいですね。これに気づかず小手先の手法では効果が上がらないどころか逆効果になった可能性があります。

 

 なお、積雪の多い地域で少雪厳寒の際に賢明なガーデナーさんが冬囲いまわりに「雪寄せ」「雪かけ」しています。囲い外部を断熱効果の高い雪で覆うことはより効果的なので、このバラ園でも実施したようです。結果よければすべて良し?ともいえますが、積雪の少ない厳寒地ではそうもいきません。どうするか現在検討を重ねているところです。

 

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試行錯誤と検証は一体で

 2017年03月27日付けブログ掲載のこのグラフを見れば「論より証拠」。保温効果を期待できる方法があるかもしれないということなのです。園芸雑誌で「冬囲いはほとんど保温効果はない」(注)と断言した園芸屋さんには、さぞ刺激が強かったでしょうね。しかし何故かご本人から直接の問い合わせなどありません。不思議です。

 (注)従来の冬囲いをしたという条件ではこの通りですが、これですべての冬囲いを語るのは無理があります

 

 

 従来は温度を測定して比較することすら皆無に近いお粗末な状況でした。徹底した品質管理を目指した工業分野と違って、冬囲いの精度はかなりアバウトな世界ですから、効果を左右する要因(因子)を探り出し、余裕を持って目的が達成できる身の丈にあった条件を見つけなければとても実用化できません。「たかが冬囲いされど冬囲い」おおげさに聞こえるかもしれませんがこれも新しい技術開発と考え、様々なことを着実に積み重ね検証していくことが肝要です。こうしたトレーニングにあまり縁のない業界なので、特に若い方には謙虚さを失わず、失敗したときのつまらない言い訳や退路を断ち果敢に挑戦してほしいものです。

 正確なたとえではありませんが「宝くじは買っても当たることは少ないが、買わねば絶対に当たらない」

 


(参考:このブログ内関連記事)
2017.03.27 冬囲いの断熱効果(1)

2017.04.10 冬囲いの断熱効果(2)

2017.12.01 冬囲いの方法と効果

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冬囲いの方法と効果

 今朝までに岩見沢では積雪が50センチを越え、除雪に追われる一日になりそうです。しかし早くに雪で覆われたいバラ園では、とりあえずほっとしているのではないかと思います。今後の積雪推移を見守りたいですね。

 

 ところで昨冬12〜1月は例年にない厳寒(日最低気温が15度以下)と少雪(積雪深が50センチ以下)が続き、耐寒性の乏しい種類のバラはかつてないダメージを受けました。こういう冬は滅多に無いと考えるのが普通ですが、来ないという保証はありません。そこで弱そうなバラ千数百本には手間ひまをかけた冬囲いが施されたようです。

 

種類によってバラを3タイプに分類し、冬囲いの方法を分けたそうです

 

 

 特にメインとなっている渦巻き形花壇にはいかにもバラらしい一般受けする種類がほとんどで、寒さに弱いのが難点とのこと。さて新しく採用された冬囲い方法がどうなのか検証が必要でしょうね。いつになるかわからない昨年のような気象条件を待っている余裕は無いと思うので、例えば該当するいくつかの苗をテストガーデンエリアなどに植えて周囲を強制的に除雪し、いくつかの過酷な環境を作って比較検討することが大切かと思います。

 

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冬囲いの断熱効果(2)

 厳寒期の2日間、ある条件下で外気と囲い内の気温を比較したグラフです。

 

データ、文書の無断引用は固くお断りいたします

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冬囲いの断熱効果(1)

そろそろ冬囲いをはずそうかという時期になってから何故この話題?と言われますが、ちょっとおつき合いを。

 

 雪国では積雪による折損、寒風や乾燥による被害などを考えると冬囲いが省略できません。中低木は単独で写真の1または2の方法で囲うのが一般的です。その中で2のようにむしろやそれに準じる化学繊維・園芸資材で囲う場合は、保温効果も期待しているのではないでしょうか。しかし園芸のプロはその様な効果はほとんどないか皆無と断言しています。さてどちらが正しいのでしょうか。どちらにしても明確な根拠が示されていないように思います。

 

 

 そこでいくつかの仮説に基づいた冬囲いを行い、外気温と囲い内部の温度、積雪、風速を測定し検証しました。その結果を次のグラフに表すと、明らかに温度差があることが解ります。勿論全ての環境、気象条件でこのようになるとは限りません。また断熱効果が植物の耐凍性向上とうまく連動しているか別に検討する必要がありそうです。詳しい結果は省略しますが、積雪があることを前提に、耐寒性に少し問題のある樹木・花木を越冬させることができるかもしれません。

 

このグラフは重要なことをもうひとつ示唆しています。さて・・・?

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