SEARCH THIS SITE.
CATEGORIES
ARCHIVES
Calender
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>
MOBILE
qrcode
PROFILE
OTHERS
時流に惑わされず
  先日、久し振りにミオンを訪ねました。残念ながら撮影禁止のため、前庭以外の写真がありませんが、センスの良い主庭は、わき出る水の清さと流れる音で涼を求める訪問者には好評です。薄っぺらな時流とやらは追わず、暖めておいたものを着実に実現してこそ庭という作品の価値がありますね。当然、安易な受け売り、後付、模倣はしない近さん。そうでないガーデンデザイナーの多い昨今、光ります。


 さて、入口で見かけたクレマチス。フェンスに絡ませる予定だったが、うっかりしているうちに地べたに花が咲いてしまったと苦笑する近さん。しかし砂利の上で咲き誇るクレマチスも悪くはありませんね。早速皆さんもマネをしてみましょう。おっと、気をつけなければ。

| ミオン農苑 | comments(0) | - | pookmark |
ミオン農苑とロングパリッシュ(4)
■こだわりのあるモノづくり
 私たちにとって建物、芸術作品、料理など完成した作品を見たり味わったりするとき、 歴史的背景、経緯、素材へのこだわりを知っているか否かで随分と評価が変わります。作品の深みを感じるからではないでしょうか。たとえば美しいと感じるミオンの水路。そこに投入された砂利の吟味とゴム長靴を履いての水洗い。私もほんの少しだけ手伝ったこともありますが、水をせき止めては足で砂利をかき混ぜ、流してはまた洗うという作業を延々と繰り返す重労働。綺麗なわき水を際だたせるためには欠かせないといって自ら汗を流していた近さんの姿が印象的でした。そうしたこだわりとセンスの良さはご夫妻共通で、店内と庭のあちらこちらで知ることができます。



■イギリスの早春
 ところで前回のお話しに登場したイングランド南部。私は20年前の3月に一度訪れただけですが、早春といっても北海道の4月初めに相当し、まだ芽吹きしていない木々と枯れ草ばかり目に付きました。



 残念なことに当時はデジタルカメラはないので、限られたフィルムで印象的な場面や目的の植物に的を絞って撮影。まだ肌寒いこの時期、庭に咲き誇っていたのは、春咲きのエリカ、マグノリア、ハナフサスグリ(Ribes sanguineum)。鉄道沿線の林縁ではハリエニシダ(Ulex europaeus)くらいだったと記憶しています。草花には興味がなかったのでわかりませんがスイセンだけはよく見かけました。



■スイセン裏話
 この町で飛び込みで宿泊したホテルの隣にバラの園芸品種名にもなっているウィンチェスター大聖堂(Winchester Cathedral)があり、そこにもスイセンが咲き誇っていたので思わず記念撮影。それから数年後、個人的なことで砂川の某社旧社宅跡地にいったところ、付近の土手に放置され草むらのなかでしたたかに生き延びているスイセンを見かけました。裏を返せば管理に手間のかからない草花として、もっと脚光を浴びてもよいのではと思ったのです。

 当時はガーデニングに火が付いたときで、とにかく目新しい草花に飛びつき、従来からあるスイセンなど忘れ去られていました。こんなに丈夫で北海道にも適したものが何故という思いで、当時「私の部屋」の近さんに相談したところ、「イギリスでも普通に植えられているよ。」といって分厚いアルバムを何冊か開き、イングランド中・南部の田舎などで咲き誇るスイセンの写真を見せてくれました。



 その後、何人かのガーデンデザイナーと称する人に、スイセンの話を持ちかけたのですが、皆さんは「何で今さらスイセンなの」という受け止め方をしていました。そのなかでUさんも同じように怪訝そうな顔つきで話を聞いていましたが、その直後に早春のイギリスを訪れた彼女は、はっとしたのではと思います。新しいモノを求めているとき、そうでないモノは意識していないと存在感がないのです。帰国後、行動派の彼女は関わっている大型ガーデンに取り入れました。そのときの程良い配置(散らし方)と密度は素晴らしく感動したのですが、その後の作品はやや過密気味で残念。しかしスイセン(品種的なことは別として)を単なる整形花壇の花や脇役としてではなく早春の主役として大型ガーデンに取り入れたことは評価すべきでしょう。

 ちなみに日本には中国を経由し人為的または暖流によって持ち込まれ野生化したとされる三大群生地があります。なかでも最大の面積(70〜100ha)を誇る福井県越前海岸のスイセンは地中海沿岸原産のニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)とのこと。厳しい冬の日本海に咲き誇る数十万株の花は壮観でしょうね。

(参考サイト)越前海岸の水仙(写真集)

| ミオン農苑 | comments(0) | - | pookmark |
ミオン農苑とロングパリッシュ(3)
■もうひとつのテーマ〜水と流れ
 豊かな自然の恵みに包まれた千歳川流域は支笏湖を水源としています。しかも10万人近い人口の千歳市内中心部を流れるこの川には無機質なコンクリートの堰堤がないのです。そして市民の水源となっている支流のナイベツ川とその合流点はかつて先住民族が住んでいたことからもわかるとおり、「暮らし」と「水」をテーマにしたミオンにとってこの地が最適だったことは言うまでもありません。

(参考)環境省が定めた全国名水百選のうちのひとつがナイベツ川湧水。このほか北海道では羊蹄のふきだし湧水(京極町)、甘露泉水(利尻富士町)の2箇所。

 私たちには欠かせない綺麗な水。ミオン(Meon)とは「美音」でもあり、近さんがこよなく愛する小さな川の流れと水音を表しています。店の名前になっているロングパリッシュ(Longparish)は、イングランド南部ハンプシャー州の小さな町で、堰堤がない小さな川が流れています。イングランドには1000mを越える高い山がなく、台風や豪雪もないのでいつも流れが穏やかなのです。



■贅沢なほど豊かな自然囲まれて
 さて、千歳川沿いには自然を満喫できる遊歩道があります。そんなことを思い浮かべながら散策し、歩き疲れたらミオンの庭でひと休み。新緑の春、みどり豊かな夏、紅葉の秋、白銀に包まれた冬。それぞれの季節に水を基調とした庭を訪ねてはいかがでしょうか。


みどり豊かな夏の千歳川。カヌーの練習コースにもなっています。


紅葉の美しい千歳川。何が釣れるのでしょうか。この上流にサケマス孵化場があります。



 わき水を使った水路に映し出される四季折々の木々。ご想像にお任せしますが、15mを越える針葉樹一本を丸ごと映し出す水路は圧巻で、自然にわき出る水の音に心を癒されます。他のガーデンではたぶん味わえないでしょう。(つづく)







| ミオン農苑 | comments(0) | - | pookmark |
ミオン農苑とロングパリッシュ(2)
■新天地を求めて

 本格的な候補地探しは2003年以前からですが、最後にたどり着いたのは千歳川流域の閑静なこの場所。ただ、長年放置されていたらしく雑草が生い茂っていました。敷地の中央には樹齢60年余りの針葉樹の一群があり、北海道を彷彿させるにはふさわしい存在でした。当然これは是非残し中心的役割を持たせることに。実際に建物が建ってみると、道路側から眺めるとその向こうに森があるかのような雰囲気を出してます。





 道路向かいにも敷地があり、ここにも2本の針葉樹。同じような理由でこれらを残しミオンのシンボルツリーとしたのです。自分たちの年齢を考えると今から苗を植えたのでは、目の黒いうちにこのように大きく育った姿は見ることはできません。風雪に耐え抜き年輪を重ねてきた樹木は偉大な存在なのです。





 2004年、訳ありの朽ち果てた古い建物など前途に様々な難問を抱えていましたが、これまでに近さんの描く夢と企画、各分野においてあらゆる角度から検討され、多くのエネルギーを費やした膨大な資料と情報ファイルを片手に実施段階に入りました。



 ご家族とごく親しい関係者が集まった地鎮祭の後、自然環境に十分配慮しながら整地開始。この千歳川流域はご存じの通り厳しい環境保護の目が注がれているからです。緊張の連続でもありました。(つづく)




近さん(右)と土木・建築の専門家との打ち合わせ風景


仲間でもありフランスでチーズづくりを行っているTさん(中央)が駆けつけてくれた


完成した姿を想像しながら、自然な起伏と水平との関係を云々、打ち合わせは続く。

| ミオン農苑 | comments(0) | - | pookmark |
ミオン農苑とロングパリッシュ(1)
■6年の歳月を経て
 岩見沢にあった「私の部屋」が閉店したのは2004年。あれから6年の歳月が経ちました。多くの方に親しまれていただけに私も残念に思いましたが、実はこのときすでに経営者である近さんは、目指していたテーマ「田舎暮らしと農業」の提案を実現するため新天地を探していました。というより理にかなった場所は千歳にあると決めていたのです。



 当時、近さんから声のかかった人たちでプロジェクトチームを結成し、夢を実現するために様々な角度から検討しました。信頼のある建築、土木、農業、加工食品の専門家そして近さんの親友でもある数人の園芸生産、建材に携わる方、おまけで私も加えていただきました。

 これまでの経緯は後日あらためてということにしますが、千歳市蘭越の道道16号線(支笏湖公園線)から少し入ったところに簡素で曲線の美しい平屋の建物と庭があります。庭はたぶん既存の大型ガーデンにはない形式と雰囲気を感じることでしょう。整地などを除き、近さんの手作りと聞いて皆さん驚かれるそうです。まずは「百聞は一見にしかず」まだ訪れていない方はどうぞ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
千歳市蘭越1625-6
MEON(ミオン)農苑 電話・FAX:0123-26-2007
10:00〜18:00
定休日 木曜日(冬季 12月〜3月:水曜日・木曜日)

建物南側の庭は、MEON FANCLUB MEMBERとして登録(無料)が必要です。
また、小学生以下のお子様の入庭は安全上、ご遠慮下さいとのこと。
もちろんペットはダメでしょうね。
喫茶、食事設備はありませんのでご注意下さい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


許可なく店内と庭(ガーデン)の撮影とサイトへの画像掲載は禁じられています。
(このブログへの掲載は許可をいただいていますが、画質をあえて落としています)


■懐かしい写真から
 2004年当時、「私の部屋」(岩見沢)の写真です。暮らしを提案する暖かな雰囲気の店でしたね。新しいお店には札幌の4丁目プラザにあった「ロングパリッシュ」が入り統合されています。(つづく)










| ミオン農苑 | comments(0) | - | pookmark |
| 1/1PAGES |