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藤棚の地際

14年ほど前、客先からの依頼があり、友人の会社にカラマツ製の藤棚部材を作ってもらった。自分たちで運び込み組み立てた。

 

2006年8月

 

10年ぶりに様子を見にいってきたが、変形することなくしっかりとしていたので安心。

 

2020年8月

 

時間が経って問題になるのが支柱の地際。腐れやすいからだ。そこで施工時に支柱周囲を枠で囲み、モルタルを流し込んで傾斜のある立ち上がりをつくった。簡易な方法だったが、お陰さまで目立った損傷もない。あと10年保ってくれるとありがたい。

 

 

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試験植栽

 寒さの厳しい冬を乗り切る(越冬する)ためには、自社苗畑・敷地にて試験してから世に出す(販売する)ことが義務と考え、ここで5年間以上様子を見てから量産してきました。当社苗畑の最低気温は帯広より厳しいので、道東・道北の一部を除き安心して使っていただいています。それでも失敗したことがあり、なかなか生き物の取り扱いは難しいですね。お陰さまで、厳寒地でのノウハウは実践でも学びながら、いろいろと習得してきたと思っています。

 

 そのひとつに当社が力を注いできたエリカ(ヒース)とカルーナ(ヘザー)ですが、今年も当園では春一番の花木として無事開花しています。しかしついに日の目を見なかった種類があるのです。それは夏の暑さに弱い、少雪の冬は寒さと風で傷む、湿雪の多いところでは蒸れるので、気候的には極めて適応範囲の狭い品種X君。他にはない特異な性質がありますが、とても世に出せず、苗畑でひっそりと生きながらえています。

 

本州以南の暖地は勿論、北海道の気候でも健全に育たない気難し屋のX君

 

 昨今の花木・バラは十分な耐寒試験をせず、ハーディネスゾーン・ナンバーだけで判断して失敗する事例が増えています。スコッチウイスキーのように、自社で10年以上熟成したものを世に出せるといいのですが・・・

 

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新旧交代:常緑樹の落葉

 みどりの仕事をしていて良く尋ねられることは「常緑樹は葉を落とさないのか」「いつ葉を落とすのか」です。そんな疑問に答えるかのように、いわみざわバラ園の色彩館では、常緑性広葉樹のクスノキが今盛んに淡くて柔らかい若葉を展開し、入れ替わりに古い葉を落としています。毎日掃除が大変で「まとめて落としてほしい」との愚痴が・・・

 

 

 多くの種類は通常は1年ごとに入れ替わるのですが、なかには2〜5年かけて全体が入れ替わるものもあるそうです。落葉樹のように先に古い葉を落とし新葉が後からというのはなさそうです。ちなみに北海道の落葉樹は6〜7ヶ月が寿命だそうです。

 

 

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備えあれば憂いなし

 今年は3回もの台風に襲われた北海道。常日頃の基本的な管理がいかに大切かを思い知らされた年でもあります。お世話になった客先でも、植えて丸三年経た庭木が、支柱の劣化と生長が良過ぎたため強風に耐えられず、次々と倒れたケースがありました。根が安定するまで、透かし剪定してくださいとお願いしていたのですが・・・


 倒れた状態で剪定し、再び立て込んで支柱結束。手間ひまが結構がかかったお宅が数件ありました。公共施設や公園でも同様で、たまたま切り詰め剪定していたポプラはほぼ大丈夫だったのに、剪定していない(位置的に高所作業車による剪定できない)ドロノキなどは、結構倒れた様です。人命に関わる恐れがあるので、見直しされているのではと思います。

 

応急処置の剪定をしたアズキナシ

 

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雑木林で植物を保護する

 苗畑開設当初は、植え付けたエゾヤマツツジ、サラサドウダンなどの枝枯れがひどく頭を悩ましていました。あるとき、隣接する雑木林を散策していると、苗畑内では正常に育たないキタコブシが何本も育っていたのです。この林は厳寒から自分の芽を守るとされるカシワが卓越しており、、冬でも葉を落とさず、春の芽吹きのときにやっと落とします。落ちた葉はつぶれずにかさかさと乾いた音をたて簡単には腐りません。そのことが自然に発芽した苗を寒さや乾燥から守っているのではと考えました。

 

 そこでこのなかの一角を地主さんから借りて、育ちが悪い先ほどの苗や半日陰を好むハクサンシャクナゲを植え付けたところ、問題なく越冬して順調に育ったのです。その後、ここを地主さんから購入、切り倒して畑にしなくてよかったと思います。

 

 

 最近では、より耐寒性の乏しいツリバナの苗をここに植え、苗畑の露地苗と比較試験したところ生育に大差がついています。比較計測はしていませんが気温にはあまり差がなく、防風効果に違いがありそうです。また林内は保湿性と遮光性に優れているため、弱った苗の養生のも効果絶大です。

 

 さてここの主人公であるカシワは、主に治山用として幼苗が栽培されていますが、緑化業界では大きいサイズの生産はこのところ皆無に等しい状況です。取引先から「辺りの野山にはないの。やぁ、1本でいいんだ、1本で。」しかし程よいサイズと品質のものを集めるのは難しくなってきました。先日、園内のど真ん中で生えていた苗に気づかず、あわてて不要な下枝を除去しておきました。カシワは枝が太いので先送りしていると商品価値が著しく低下するからです。来春になって2〜3カ所根切りしておけば「1本でいいんだ1本で」にお応えできそうです。

 

 

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